「一番訴えたいのは読書バリアフリーが進むこと」 ―― 芥川賞を受賞された『ハンチバック』の著者・市川沙央さんの発言です。
いわゆる「読書バリアフリー法」は2019年に制定・施行されました。図書館は関連する主要な当事者のひとつとして、電子書籍の整備を始めとするさまざまな新しい施策に積極的に取り組み、その流れは現在も広がり続けています。
今月2023年7月には『読書バリアフリーの世界 大活字本と電子書籍の普及と活用』という一般向けの本が三和書籍から刊行されました。著者は、図書館情報学がご専門で長年読書バリアフリーや図書館の障害者サービスを研究してこられた専修大学文学部教授の野口武悟さんです。
同書はまずこんな文章から始まります。
「本を読みたくても、読むことができない。」
さまざまな理由から、
読書を諦めている人がいることをご存知でしょうか。
他人事ではなく、自分にも降りかかる問題として、
「プリントディスアビリティ」の問題を、
知っていただきたいと思います。
まずは知ることが、みんなが本を読むのに困らない、
「読書バリアフリー」環境を目指す、第一歩です。(「序章 「大活字本」の世界へようこそ」より)
8月17日の「本の場」ウェビナーは、野口先生をお迎えして『読書バリアフリーの世界』の読書会を行います。視覚による表現の認識が困難な人とはどのような人か。「読書バリアフリー法」はどのような経緯でできてきたのか。「バリアフリー資料」にはどのようなものがあるのか。読書から誰一人取り残さない社会の実現に向けて、自治体や図書館や学校や出版社、或いは私たちひとりひとりがこれから何をしていけば良いのか。同書の内容に沿って、読書バリアフリーに対する理解をみなさんと一緒に深めていきたいと思います。
同書を既に読んだ方も、これから読もうと思っている方も、刊行をご存じなかった方も、図書館に備えようか迷っている方も、読書バリアフリーにご関心をお持ちの方はどなたでもご参加ください。
※お申込みいただいたみなさま全員に見逃し配信を行います。ウェビナー終了後一両日中にはアーカイブ動画配信を開始し、約1週間のあいだご視聴いただけます。
※毎月2~4回のウェビナーに参加できます。(8月は2回開催です。)
Zoomミーティングを利用したオンラインイベントです。
お申込みいただいた方には、前日までに参加URLをメールにてお送りします。
チケットの購入期限は当日8月17日の18:00までとさせていただきます。
本の場 local knowledge アーカイブズは準備中です。
本の場 サイト内検索