2023年8月28日の朝日新聞朝刊1面には、「図書館の人気本所蔵どこまで―自民議連「書店支援」提言 国が議論へ」の見出しが躍りました。出版不況の原因を公共図書館に求める議論は過去にも繰り返し盛り上がってきましたが、今回は急減する書店、特にいわゆる「まちの本屋」の減少に対して政策的な対応が必要だとする議員連盟の動きを受けて、文科省レベルでの話し合いが始まるようです。
「本の場」でも、この出版・書店と図書館というテーマに絡む印象的なお話が過去に何度も展開されています。鳥取県立図書館の小林館長は、「図書館と書店は役割が異なる。図書館はストック、書店はフロー」と話され、書店も図書館と同様に地域文化、文字・活字文化を支える重要プレイヤーだとして地元書店との信頼関係を築いてこられています。また、『闘う図書館』の著者・豊田恭子さんは、「アメリカでは、図書館は出版社にとって重要な顧客でありパートナー」と報告されていました。
9月14日の「本の場」ウェビナーでは、長年にわたって出版界の立場から図書館を見つめ続けてこられ、現在は日本書籍出版協会の副理事長と同時に日本図書館協会の常務理事も務めておられる原書房社長・成瀬雅人さんをお迎えします。
先の朝日の記事には政府関係者の発言として、「書店と図書館が、共存関係で読書推進につなげる議論をしたい」とありました。出版社と書店と図書館とは、過去20年間どんな対話を重ねてきて、今それぞれどんな状況にあり、これから進む方向にはどのような選択肢があり得るのでしょうか。未来の読書文化をより豊かにするために、業界の垣根を超えてどのような努力が考えられるでしょうか。成瀬さんの貴重なご経験の数々を手掛かりに、みなさんと一緒にこの問題をすこしじっくり考えてみたいと思います。
※お申込みいただいたみなさま全員に見逃し配信を行います。ウェビナー終了後一両日中にはアーカイブ動画配信を開始し、約1週間のあいだご視聴いただけます。
※毎月2~4回のウェビナーに参加できます。(9月は2回開催の予定です。)
Zoomミーティングを利用したオンラインイベントです。
お申込みいただいた方には、前日までに参加URLをメールにてお送りします。
チケットの購入期限は当日9月14日の18:00までとさせていただきます。
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