「本の場」ウェビナーの新年の始まりは、2022年10月に刊行され図書館界で大きな話題となっている『闘う図書館』の著者・豊田恭子さんをお招きし、二夜にわたってお話を伺います。
【前編】では、宮崎県椎葉村図書館と愛知県田原市図書館を題材として豊田さんとお話していきます。
村の中長期計画と軌を一にしてサービス拡充を推進しつづける椎葉村図書館「ぶん文Bun」と、図書館全体に地域課題解決支援に対する積極性が染み渡っている田原市図書館。椎葉村は広大な村の全域に図書館サービスを行き渡らせるための新たなポスト「飛び出す司書」を地域おこし協力隊制度を使って2022年度から設けられ、田原市では外部の助成金を獲得して地元紙のデジタル化事業を2021年度に開始されました。そのような攻めの姿勢からは、『闘う図書館』で紹介される「アメリカのライブラリアンシップ」に通ずるものが感じられます。
地域への貢献度やサービス内容では決してアメリカの大抵の図書館にも引けを取らないと思われる両館は、いま中長期的にはどんな課題を感じておられるのでしょうか。或いは、公共図書館という施設の社会的価値が上がっていくための方向性や具体策について、どんなイメージを持っておられるのでしょうか。
一方、長年にわたり日本の図書館界の発展を目指してもがいてこられ、具体的な課題解決の糸口を見出そうとアメリカ図書館界の深層を探ってこられた豊田さんの目には、両館のような素晴らしい図書館活動が各地域個々の頑張りで「点」として散在し、10年スパンの歴史の中で浮沈を繰り返す今の日本の図書館の全体状況が、どんなふうに映っているのでしょうか。そして、それら散在する「点」が「線」になり「面」へと発展する道筋は、具体的にどのように描けるでしょうか。
積み重ねてこられたご経験と幅広い知見が地域のリアルと響き合うことでどんな新たな思いが生まれるか、「本の場」ならではの機会にご期待ください。
※椎葉村図書館、田原市図書館それぞれの昨年の「本の場」ウェビナーの概要については以下を参照ください。
宮崎県椎葉村―自治体と一枚岩の図書館
愛知県田原市―図書館は地域の「フューチャーセンター」
※『闘う図書館―アメリカのライブラリアンシップ』(筑摩選書、ISBN:9784480017581)を既に読んでおられる方も未だ読んでおられない方もご参加可能です。が、せっかくのお話をより深く堪能いただくためにも未読の方にはご一読をお勧めいたします。
※1月の「本の場」ウェビナーは、諸般の事情により4回ではなく2回のみの開催となります。また、木曜日の晩ではなく土曜日の晩になります。。
※豊田さんの自己紹介のあと、豊田さんから小宮山さん・辻さんに問いかけるかたちでお話していきます。
※お申込みいただいたみなさま全員に見逃し配信を行います。ウェビナー終了後一両日中にはアーカイブ動画配信を開始し、約1週間のあいだご視聴いただけます。
※毎月4回のウェビナーに参加できます。(1回あたりの参加料は195円となります。)
Zoomミーティングを利用したオンラインイベントです。
お申込みいただいた方には、前日までに参加URLをメールにてお送りします。
チケットの購入期限は当日1月14日の18:00までとさせていただきます。
本の場 local knowledge アーカイブズは準備中です。
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